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モーションロゴを刷新。音楽会社の新しい時代に向けて

TVやインターネットで流れる楽曲のCMなどでは、最初にユニバーサル ミュージックの動くロゴ(モーションロゴ)が映ります。このたび、2020年から使用していたものを刷新しました。

アーティストを取り巻く環境が変化

このタイミングでの刷新の理由は、アーティストを取り巻く環境が大きく変化し、音楽会社も新しいフェーズを迎えているからです。音楽のストリーミングサービスが普及しリスナーがさまざまな音楽に触れる機会が増えたことにより、日本のアーティストの楽曲が、海外でもブレイクすることが珍しくなくなりました。ユニバーサル ミュージックも、日本のアーティストの世界進出をサポートすることが増えています。また、さまざまなSNSの普及により、アーティストとファンの距離が縮まっています。音楽会社はこれまで以上に幅広い役割が求められるようになってきました。新しいフェーズに進むタイミングで、モーションロゴの装いも新しくすることにしました。
 
映像としてはわずか1秒。2秒以上のモーションロゴを採用する企業が多い中、なぜ1秒にこだわるのか。それは、ユニバーサル ミュージックがグループ全体で大切にしている「Artist Centric(アーティスト中心)」の思想に基づいています。私たちのすべての活動の中心にあるのは、アーティスト。CMでは作品の印象を最大化するため、モーションロゴは印象を過度に目立たせないようにしています。

音楽との出会いは前触れもなくやってくる

新しいモーションロゴのコンセプトは、“Encounter”。「出会いは前触れもなくやってくる。出会いは時間を超えてやってくる。」というメッセージです。
ラジオを聴いているとき、街を歩いているとき、友人に誘われたライブでーー。前触れなく訪れる音楽との出会いにハッとさせられ、感情が揺さぶられた経験はないでしょうか。メロディ、歌詞、アーティストの声に反応し、自分の心に必要な楽曲になっていく。そんな音楽との邂逅を提供したいという願いが込められています。

今回のモーションロゴを制作した映像工芸作家・写真家・DRAWING AND MANUALファウンダーの菱川勢一さんは、制作過程でのエピソードをこう語っています。
「最初に提出した案に対して、社員の皆さんからいただいたフィードバックが意外でした。通常、モーションロゴは自社ブランドをアピールするためのものですから、印象に残るものでなければならないという考え方があるのですが、ユニバーサル ミュージックは真逆で、ロゴを目立たなくしてほしいという意見がほとんどだったのです。本当にアーティスト本位で、楽曲を大切にしていることが伝わってきて感動しました。」
 
映像のこだわりについて、ここだけの話をしていただきました。「黒地に白のロゴが浮かび上がる映像の光の粒は、人の手で描きあえてCGだけで作らず、人の手を加えて均質にならない動きにしました。例えるなら、丸を手書きで書くような作業を納得いくまで何度もやり直しました。そうすることで、大工さんが作った家具のような人間味が感じられるものになっています。たった1秒の映像ですが、4Kで撮影したミュージックビデオの数倍ものデータ容量になりました。細部に込めたものを感じてもらえたらうれしいです。」
 
サウンドロゴについても、サウンドデザイナーの清川進也さんの協力を得て、“何も主張しない音”にこだわったそう。「たった15フレーム、今まで作った中で最も短い音でした。自然界の音や楽器の音を100以上組み合わせて、言葉や他の音で例えられない唯一無二の音を目指しました。それってまさに多様性に富んだユニバーサル ミュージックそのものですよね。音にアタックをつけないように逆再生を混ぜたりして、音楽的実験のように楽しんでつくりました。」

映像工芸作家・写真家・DRAWING AND MANUALファウンダーの菱川勢一さん

1秒に込めた思い

わずか1秒のモーションロゴには、ユニバーサル ミュージックとクリエイターの皆さんの思いが凝縮されています。アーティストが世界のファンともっとつながれるように、そして、私たちが目指す「人を愛し、音楽を愛し、感動を届ける」を実現できる新しい時代に向けて音楽会社としてのミッションを果たしていきます。

Project Management: UNIVERSAL MUSIC LLC
Art Direction + Motion Graphics: 菱川勢一|Seiichi Hishikawa(DRAWING AND MANUAL)
Sound Design: 清川進也|Shinya Kiyokawa(EIGHTYEIGHT)
CGI: 多田海|Kai Tada(AMNI center studio)
Production: DRAWING AND MANUAL
Production Management:
小林隆史|Takashi Kobayashi(DRAWING AND MANUAL)
飯野圭子|Keiko Iino(DRAWING AND MANUAL)

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