【社員インタビュー】総合商社、広告代理店からエンタメ業界へ。皆のハッピーを実現するためにやるべきこと
新卒で総合商社へと入社し、その後外資の広告代理店に転職。幅広い業務経験を積みながら、ユニバーサル ミュージックへと入社した中川 祐里は、新規事業を担うアカウント・マネジメント部に所属し、自身でも初めてとなる挑戦を続けています。彼女がこれまで歩んできた道とこれから歩みたい道について語ります。
※2020年7月 talentbook掲載記事
“自分だからできる仕事”を求め、より刺激的な環境を目指す
“強力なアセットを持った会社で、もっと自分自身で事業をドライブさせたい”
ユニバーサル ミュージックに転職するきっかけを中川 祐里はこう振り返ります。
中川 「大学卒業後は、新卒で財閥系の総合商社へ入社し、金属を取り扱う部署で資源投資の仕事を経験しました。商社ならではの幅広い仕事と、優秀な人材がたくさんいる環境の中で、社会人としての基礎づくりをしていきたい、国際的に活躍してみたいと感じたのが、商社を志望した理由です」
社会人としての基礎づくりがしたいなんて、今思えば不純な理由だったかな、と苦笑いする中川ですが、2年目で南米のチリに海外赴任を経験 。少数精鋭の現場で自らが会社の代表の一員として相手先企業と仕事をするという経験ができたことが現在の中川を形成する重要な転機になったと話します。
中川 「良くも悪くも、現地のパートナーにとって、マイナー出資の日本商社から派遣されてきた人間の存在というのは決して大きなものではありません。ミーティングに参加していてもどうしても壁を感じることがありました。
でも、それじゃいけない。もっと存在感を出していかないといけない。そこで少しでも自分の価値を感じてもらうために、積極的にスペイン語を話し、些細なことでも質問やコメントをして 存在をアピールするようにしました。
相手に寄り添ってコミュニケーションを積み重ねることで、相手も私の存在を認めてくれるようになり、仕事の深い話や大切な情報を引き出せるようになりました。本社から頼られることも増え、現地のパートナーにもよく可愛がってもらいました」
2年半ほどチリで駐在し本社へと戻った中川は、会社の規模の大きさをあらためて感じながらも、チリでやりがいを感じていた“自分だからできる仕事”を、自らの力でドライブしていけなくなってしまう気がしました。
中川 「そこで最初の転職を決意しました。チリで現地のパートナーと日々プロジェクトをつくり上げていったように、自分自身も積極的にプロジェクトに関わる仕事がしたいという思いから、外資の広告代理店へと転職しました」
転職した広告代理店では主に外資系の消費財メーカーを営業として担当した中川。広告代理店ならではの「類まれなクリエイティブの才能を持った人やマーケティングのプロ」のような、専門性のある優秀な人々と一緒に仕事ができ、大きな刺激が得られたのを覚えています。
中川 「ただ、広告代理店ではどうしてもアイデアやクリエイティブが最大のアセットとなってしまい、営業としてできることに限界を感じたのも事実です。だからこそ、“強力なアセットを持った会社で、もっと自分自身で事業をドライブさせたい”という想いが生まれ、2度目の転職を決意しました」
初めてへの挑戦。実感した自らのポテンシャルの高まり
2020年現在、ユニバーサル ミュージックのアカウント・マネジメント部において新規事業を担当する中川。クライアントとアーティストや作品のコラボレーションを実現すべく営業担当として日々駆け回っています。
中川 「インハウスの代理店的な位置づけですね。商品や自社ブランドを持つ企業のマーケティングの方など、現状の施策に加えて新たな取り組みを探しているクライアント企業をターゲットに、営業からプランニング、クリエイティブアイデアの構築 まで、幅広いサポートを行っています」
音楽会社がこうした事業を行っていること自体があまり知られていないため、営業活動はかなり泥臭いと思います。知人に案件を紹介してもらったり、SNSなどを活用したり、草の根活動でクライアントを探しながら数字を積み上げています。
中川 「全然知らない人や一回しか会ったことのない人に『何かチャンスはありませんか?』って聞くことだってあります。前職の代理店勤務時代にも営業をしていましたが、当時は既存の顧客の進行管理が中心だったこともあり、自ら門をたたいていくタイプの営業をすることに対して、確かに最初は不安もありました。
いざやってみると今までにない新しいお客様に出会え、そこから話を聞くことで、自分自身のポテンシャルが広がっていくような感覚があります。与えられたことをやるのではなく、自らオーナーシップを持って仕事をできている実感があり、すごく楽しいです」
事実、中川はクライアントからも「すごく楽しそうに仕事をしているね」と言ってもらえることも多く、心から楽しみながら仕事をしていることが伺えます。
全員がWin-Winになれるよう、話し合いを繰り返す
クライアントやアーティスト、レーベルの担当者やアーティストの所属事務所関係者はもちろんのこと、その先にはファンの方々や、クライアントの商品を使っているお客様がいます。全員がハッピーに、みんながWin-Winになるものを実現することがミッションだと中川は考えています。
中川 「こうしたミッションを実感したきっかけは、最初に獲得した仕事でのこと。テレビCMやWebムービーに楽曲を使いたいという案件だったのですが、条件的にそれだけだと難しいなというものでした。
しかし企画としてはすばらしいものだったので、何とか実現したいと奮闘し、代理店やアーティスト側と何度もミーティングを繰り返して、最終的に企画の幅を広げた形で実現させることができました」
本来であれば、「その条件だとお受けできません」で終わっていたかもしれない案件。そこで終わらせるのではなく、チームが介在してどうすれば実現させられるかを考え何度も話し合うことで、お互いがWin-Winになれる関係をつくり上げられたのでした。結果として、クライアントとアーティストをつなぎ、双方のアセットを最大限活用してメリットを最大化するという、チームの存在意義を社内外に示せたと中川は感じています。
中川 「私が常に意識しているのは、いろんな人の意見を聞きながらチームを推進していくこと。個人プレーがあまり得意ではなく、みんなでひとつのものをつくり上げるのが好きというのもありますが、やはり関係者の方々と話をすればするほど判断の可能性が広がるものだと考えています。
ブレストを繰り返し、それぞれの状況や意見などを共有することで、新たな可能性やアイデアを探れるんです。そして何よりも、人と話すことが自分の可能性を広げてくれると感じています」
自分自身がワクワクすることで、人々をハッピーにする
ユニバーサル ミュージックの商品は、その多くはモノではなくアーティストという意思を持った存在です。そして、アーティストもレーベルも、もちろんクライアントも顧客。
ひとつのプロジェクトに関わる人数が多い上に、それぞれが実現したい熱い想いを持っています。
関係者の意見をみんながハッピーになるようまとめるのがこの仕事の難しいところであり、おもしろいところでもあります。これは、音楽会社の魅力なのかもしれません。
中川 「数々の困難を乗り越えられているのは、社内のメンバーは全員音楽というひとつのコアを共有しているからだと考えています。いろいろな職場に商品にプライドを持っている人、自身の仕事の内容にプライドを持っている人が大勢いらっしゃると思います。
ただ、ユニバーサル ミュージックは“音楽が好き”というシンプルな共通点で会社がつながっていることが個人的にはすごいことだなと思っています」
音楽は身近な存在で、日常生活でも触れる機会が多いもの。音楽と関わり合う生活の中で、「あ、今度一緒に仕事する人だ」「この前仕事した人の作品だ」と感じたり、「この人と仕事したいから頑張ろう」と刺激を受けたりするのが、仕事のモチベーションにつながっているのです。
中川 「私たちの部署はレーベルビジネスに比べて歴史は浅いですが、レーベルに負けない規模に成長させるというミッションがあります。このミッションを達成するためにも、常にワクワクしていたいし、人々にワクワクを提供していきたいですね。そして、関わるすべての人がハッピーになってくれることを目指しています」
”自分自身の力で事業をドライブさせたい”とチャレンジした中川は今、まさに自らの足で新規事業を推し進めています。どうしたらこの人はハッピーになれるのか──その答えを探すために、中川は今日も仲間たちと走り続けます。
( Text by PR Table / Photo by 杉浦弘樹(foto))