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【社員インタビュー】変化を楽しみ、その先の未来を描く

近年、拡大するEコマース(EC)の市場においてD2C(Direct to Consumer)事業は、大きな成長を見せています。長きにわたりEC運営に携わってきた播磨 卓児と、システム構築を担うメンバーとして新たに加わった高橋 直人がユニバーサル ミュージックで展開する「UNIVERSAL MUSIC STORE」での取り組みについて語ります。

※2020年9月talentbook掲載記事

ユニバーサルミュージックのD2C事業とは?

音楽とその価値を、つくり手から“直接”お客様へ──

D2C(Direct to Consumer)の言葉が示す通りですが、実際にビジネスとして展開するのは、たやすいことではありません。

ユニバーサル ミュージックのD2C本部で、立ち上げから長きにわたり事業運営に携わってきた播磨 卓児。彼の言葉からは、想像以上に多様な業務を担うD2Cの本質がうかがえます。

播磨 「われわれが運営する『UNIVERSAL MUSIC STORE』では、サイトの運営から受注業務、商品の納品から発送してお客様のお手元に届くまで、全工程の運営責任を担います。単一的な仕事ではなく、商流の隅々まで対応しています。
商品を販売して終わりではありません。お問い合わせがあれば対応しますし、その声を次に結びつけていく。イベントの企画や運営なども行ないますし、ビジネスを広く、長いスパンで見つめ、お客様に対していかに良いかたちでサービス提供するか。それを模索し続ける仕事です」

力強い言葉とまなざしで語ります。

それは、大変さと表裏一体ながらも、やりがいや醍醐味を感じられるから。

とくに、この約10年の間に社会の中や社内でもD2Cの位置づけが大きく変わってきたことは、現場を知る当事者だからこそ肌身で感じている部分でした。

播磨 「『UNIVERSAL MUSIC STORE』は、2010年の10月にオープンしました。それが、当社のD2C事業としての始まりですね。
音楽会社の歴史で見れば、非常に後発の部署です。この場合、それは“新しい”とも言い換えられるんですが、いずれにせよ発足当時の社内における存在感は、決して大きいものではありませんでした。
その後、社会やトレンド、ライフスタイルの変化にともない、EC市場やD2Cは業界そのものがどんどん伸長していきます。ユニバーサル ミュージックでも世界的にD2Cを強化しています。売上の規模も大きくなり、社内的にも以前より注目度が上がってきたと感じます」

その取り組みの中では、システムの切り替えや、新たなスキルを持つスタッフの追加、サイトのリニューアルなどいくつかの大きな転換点がありました。

新たな可能性の予感

高橋 直人は、もともと日本、インド、シンガポールなど世界各地でシステム開発やウェブ運用などに携わり、エンジニア、プロジェクトマネージャーとしてのキャリアを積んできました。

高橋 「仕事での携わりはなかったものの、もともと音楽好きだったことは、当社への入社を決めたきっかけのひとつでした。IT業界では、自分の技術的なスキルや専門性をベースとしてキャリアを積んでいく考え方が一般的です。
私自身、音楽業界はまったく経験がなかったものの、D2C本部の業務なら、自分のスキルや経歴を生かせそうだと思って会社とポジションに興味を持ちました」

選考が進むにつれ、高橋はこれまで経験してきた会社や業界とのカラーの違いに驚いた、と言います。

高橋 「面接のときからフランクに話すことができたと思います。選考で素の自分を出せたと感じられる会社は、そう多く出会えるものではありません。あえて言いますけど、播磨さんのインパクトもすごく大きかった(笑)」

一方、播磨にしてみれば、IT業界を渡り歩いてきた逸材が応募してきたことにびっくりした、と振り返ります。

播磨 「職務経歴書に英語で書かれたこれまでの経歴に圧倒されて(笑)でも、会ってみたらものすごく物腰がやわらくて穏やかで。『こんな人材が、本当にうちに来るの?』と信じられなかったくらいです。
一緒に働き始めてみると、さらに驚くことになりました。あくまで主観ですが、自分をはじめ音楽会社で働く人って、交渉や調整でも意見を伝えてそこから議論するスタイルが多くて話の途中に熱くなってしまいがち。でも、高橋さんにはまったくそれがないんです(笑)。
打ち合わせひとつをとっても、綿密な下準備をした上で、論理的に話を進めながら問題点をひとつずつ解消していく。穏やかなのに芯が強くて、結果的に話がスムーズに着地するんです。初めて会ったタイプの人種という意味でも、ものすごく衝撃的でした」

D2C事業部でプロジェクトをリードする播磨と、異業種から飛び込んできた高橋がお互いの強みを生かし、事業部のさらなる成長のための取り組みを進めています。 

音楽の感動に多彩な選択肢を

成長が期待されている分野とはいえ、事業を成長させるためには前例のない取り組みも多く、お客様に「UNIVERSAL MUSIC STORE」の価値を提案するためには手探りで進んでいくしかありませんでした。

播磨 「『UNIVERSAL MUSIC STORE』は、商品を販売する“お店”であると同時に、情報発信を担う存在でもあります。
たとえば、かつてのレコードがCDになり、配信になり、音楽ストリーミングサービスが定着してきた。お客様にお届けする音楽のかたちがどんどん増えています。変化する環境の中で、そのときそのときのお客様のニーズにあわせた商品や情報をお届けできるのが、D2C事業だと思っています。
ユニバーサル ミュージックからお届けするアーティストの情報や作品、イベントまでを、シームレスに展開していきたい。それが必然的に『UNIVERSAL MUSIC STORE』の価値となり、差別化にもなると思っています」

D2C事業の可能性は、会社としても重要な位置付けにあります。

播磨 「音楽における『感動』は人によって多彩なかたちがあると思っています。大好きなアーティストの作品を聴くのはもちろん、コンサート、特別なグッズ、今だったらオンラインイベントかもしれない。その答えは人それぞれです。
たくさんの選択肢や可能性を、事業としてお客様のニーズに合わせて届けることで、結果的に事業の成長にもつながると信じています」

もちろん、悪天候などの天災の影響による商品配送の遅延など予測が難しいトラブルが発生することもあります。お客様とダイレクトにつながっているからこそ、スピード感と丁寧な対応が必要です。

播磨 「われわれの商品やサービスには、ユニバーサル ミュージックの看板だけではなくて、アーティストや作品の名前が付随しています。せっかく『UNIVERSAL MUSIC STORE』で購入していただいたのに、発売日に商品が届かないようなことがあれば、サービスだけではなく作品の印象を左右することにもなりかねない。
何よりアーティストのブランドに傷を付けるようなことは、絶対にあってはいけないこと。お客様とのコミュニケーションするわれわれが何より優先して対応すべき部分です」

お客様と直接つながり、向き合うのがD2C事業。

そんな仕事だからこそ存在する喜びややりがいとは、どのようなものなのでしょうか?

事業を動かす最後の砦は、やはり人。

音楽が好きな想いはもちろん、お客様と直接つながれる喜び、寄せられたリアルな声を次の提案に結びつけていける楽しさは、D2C事業ならではの大きなやりがいだ、とふたりは口をそろえます。

その先を見据えて『UNIVERSAL MUSIC STORE』を伸ばしていくためには何が必要となるのでしょうか?

高橋 「具体的な点で言えば、DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現加速やUX(ユーザー体験(エクスペリエンス))改善のためにシステムのリニューアルなどを実施していきたいと考えています。今私たちが計画していることは幅広いサービスやコンテンツ提案の実現にもつながる。まずは、そこに注力していきたいですね。
音楽業界に限らず、企業活動やライフスタイルの変化の中で、デジタルやITの領域はますますその変化の中核を担うことになるでしょう。絶えずトレンドや変化をキャッチアップし、それを楽しみながら仕事に取り組むスタンスのある方には、大いに活躍の可能性が待っていると思います」

播磨 「ゆくゆくは『UNIVERSAL MUSIC STORE』をこうしていきたい、という大きな目標もあります。詳細は語れませんが当社には、音楽作品、映像作品以外にもお客様に届けられるものがたくさんあるわけですから。
個々のお客様と直接つながることができるD2C事業の強みを生かし、ユニバーサル ミュージック全体として提供できる価値を最大化するのが理想です」

D2C事業の可能性は、どこまでも広がります。

でも、それを加速させるのに必要なのはやっぱり人の存在だ、と播磨は言います。

播磨 「長きにわたりD2C事業に携わってきましたが、大きな転換を迎えるのは、チームに新しい人が加わったとき。
もちろん、D2C事業の成長は当社の強力なアーティストと圧倒的な作品レパートリーの力によるものですが、事業の成長を支えてきたのは現場の人の力です。
IT業界でキャリアを積んだ高橋も然りですが、社内であっても他部門での経験や見識を持った人がチームに新しい風を吹き込むことで、D2C事業は成長してきたと感じています。
音楽への情熱だけではなく、アーティストと作品に敬意を払い、お客様を見つめて仕事ができるか、人対人のコミュニケーションでパフォーマンスを発揮できる方と一緒に働きたいですね」

これからも、そのスピードを加速させていきながら次なる可能性を追求していきます──

( Text by PR Table / Photo by 杉浦弘樹(foto))