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UNIVERSAL MUSIC STORE HARAJUKU オープン1周年記念インタビュー 前編:ストア担当者インタビュー

昨年10月、原宿竹下通りにオープンした『UNIVERSAL MUSIC STORE HARAJUKU』(以下UMSH)。オープン以来、ストアづくりに携わってきた江ノ本店長とユニバーサル ミュージックのPOP-UP&Retail事業部部長の堀内に、この1年の振り返りとUMSHへの思いを聞きました。

原宿から世界へ、特別な音楽体験を発信

――まず、UMSHを立ち上げた時のことからお聞きしてよろしいでしょうか。
 
堀内:もともと2017年頃からポップアップストア事業を手掛けていて、ノウハウも溜まってきたので、2023年初めにユニバーサル ミュージックのコンセプトストアを作ろうという話が持ち上がりました。常設店舗の運営は社内で経験がなかったこともあり、これまで一緒にポップアップストアを作り上げてきた会社にサポートをお願いすることになりました。その時から運営などに一緒に携わってくださっていた江ノ本さんに店長をお願いしました。

江ノ本:店長を任せていただくからには、店を良くするための意見を忌憚なく伝えて、一緒にストアづくりをしたいと思いました。理想は高く、「原宿といえばUMSH」と言われるような存在を目指しています。
 
――UMSHオープンから1年を振り返ってみて、手応えはいかがでしたか。

堀内:UMSHは地上3階地下1階のビルで、2階は常設のThe Rolling Stonesの公式アパレルストア「RS No. 9 HARAJUKU」、1階と3階ではさまざまなアーティストのポップアップストアを隔週もしくは月替わりで展開しています。その時々で年代も国籍も幅広いさまざまなファンの皆さまが来店され、ユニバーサル ミュージックのアーティストや音楽ジャンルの多様性を再確認しました。

江ノ本:アイドルのストアの時は親子で来店されるお客様が多かったり、レジェンドと言われるようなアーティストの時は長い間応援されてこられたお客様が多かったりと、企画によって来店されるお客様が全然違って、雰囲気が一変します。スタッフも企画ごとにその違いを楽しんでいます。海外からUMSHを目的として来日するお客様もいらっしゃるので、観光産業という視点でも街に貢献できているのではないでしょうか。

堀内:そうですね。新たに人が集まる場所となり、原宿の名所の一つになることを期待しています。

▲左から店長の江ノ本、POP-UP&Retail事業部部長の堀内

――常設の「RS No. 9 HARAJUKU」を誘致した理由は?
 
堀内:ロンドンに次ぐ世界で2店舗目の「RS No.9」です。常設にするなら、ブランディングの観点からも、ユニバーサル ミュージックを象徴するアーティストでもあるザ・ローリング・ストーンズが最適だと考えました。ロンドンに話しを持ちかけたところ、二つ返事で決まりました。

江ノ本:竹下通りに観光に来られた外国人のお客様がふらっと来店されることもありますし、原宿限定のTシャツや日本語の帯*が入ったレコードを喜んで購入されていきますね。オープン以来の常連のお客様もいらっしゃって、シーズンごとに新商品を見にこられます。

堀内:2階の「RS No. 9 HARAJUKU」は常設なので、逆にいつでも行けるからと、来てもらえないのでは……と心配していました。でも心配いりませんでしたね。

▲原宿限定Tシャツ24年版は、筆文字の日本らしいデザイン。着心地も抜群です!

―― UMSHはファンとアーティストを繋ぐ接点として、これまでも邦楽、洋楽多くのポップアップストアやイベントなどを開催していますが、スケジュールを組むのが大変そうですね。
 
堀内:そうなんです。オープンから1年経ったこともあり、ありがたいことにオファーも増えてきましたが、作品のリリースやアーティストの周年、ライブなどのタイミングが重なってしまうこともあり、調整には苦労しています。現時点で来年5月まで予定が入っています。

江ノ本:ライブなどに合わせてポップアップストアにも立ち寄ってくださるファンの方も多いので、特にライブ当日はスタッフを増員して対応しています。

堀内:UMSHでは、混雑が想定される場合は事前のオンライン予約制をとっています。これには「特別な体験で感動していただく場所」と位置付けているので、快適に空間を楽しんでいただきたいという思いがあります。なるべく大勢のファンの方に来ていただきたい!と願う一方で、予約制にすると気軽に来店できなくなってしまうのが、ジレンマですね。

江ノ本:なるべく多くのポップアップストアを開店するために、入れ替えは2~3日で行っています。最終日は閉店後にすぐに片付けて、翌日に撤収、翌々日には次のショップの商品を準備しています。内装にもこだわっているので時間が必要なのですが、何度もやっているうちに私たちも業者さんも入れ替えのプロになってきました(笑)。

期待以上の感動とワクワクを提供したい!

――この1年、嬉しかったことは何ですか。
 
江ノ本:やはり、お客様がアーティストの世界観に浸って目をキラキラとさせていたり、直筆のサインを発見したりして喜んでいる姿を見た時ですね。SNSで「期待以上だった!」と発信してくださるファンの方もいて、スタッフと一緒に喜んでいます。

堀内:あるアーティストが(当初はポップアップストアを展開することの意味が単なるプロモーションの一環として捉えられていたのですが)、閉店後に来店し、ファンの寄せ書きや写真を見て感動して、「自分たちへのご褒美だと思った。自分達とファンの皆さんが繋がる場所ができたということだったんですね!」と喜んでくださいました。アーティストとファンの接点の一つとして、大切な役割を担っているのではないでしょうか。
海外のアーティストのご家族が来店して、SNSに店内の動画をアップしてくださったこともあり、これからもこの場所で、たくさんの嬉しいサプライズが起こりそうです。

アーティストに選ばれる会社になるために

――これからUMSHをどのような店にしていきたいですか。
 
江ノ本:ファンとアーティストがつながる大切な場所であり続けたいですね。スペースと時間は限られていますが、なるべく多くの特別な体験、接点を提供したいと思います。音楽を愛する皆さま、東京にお越しの際はぜひ立ち寄ってください。

堀内:江ノ本さんも話しているように、原宿といえばUMSHと言われるような存在にしたいです。そしてこうした場づくりによって、ユニバーサル ミュージックがもっとアーティストに選ばれる会社になればと思っています。ぜひ、多くのアーティストにご活用いただきたいですね。全力でお手伝いします!

▲「RS No. 9 HARAJUKU」のフォトブースで